ゆるい教育ママの育児日記

中3と小4の娘をもつアラフィフのお母さんです。主に家庭学習の記録、日々思ったことを書いていきたいです。

三国志読了

吉川英治三国志を読みました。 
全10巻。読み応えありました。
恥ずかしながら、私は三国志の内容を何も知らずに42年生きてまいりました(笑)

新潮文庫三国志は、とても読みやすかったです。
まず字が大きい!! 
まだ老眼ではありませんが、小さい字は目が疲れます。
そして、主要な戦いは巻頭に地図付きで、番号をふって経緯を書いてくれてありました。
これがなかったら挫折してしまったかも。

長すぎるのと登場人物が多いので、
「この人は前にでてきたようだけど、何をした人だったかな?」
と思うこと多々あり(笑)
そのたびにウィキペディアで調べてきましたが、そのウィキペディアも長いのなんの。
三国志は奥が深いのです。

私は諸葛孔明が好きです。
特に劉備亡きあとの、丞相となった孔明が。

なので、完全に孔明が主役である三国志の10巻が一番おもしろかったです。
司馬懿諸葛孔明の天才対天才の戦いに、手に汗を握りました。
お互い天才であるゆえ、戦局の見定めが早い。
ここをとられたら終わりと瞬時に判断し、あっという間に退却する…10巻が一番展開が早かったような気がします。

心に残ったシーンは、孔明が子供のようにかわいがっていた馬謖による失敗で街亭を奪われて、撤退を余儀なくされた際孔明が逃げた西城に、有力な武将が誰もいなくなって、司馬懿の軍にとりかこまれたとき。

城門を開いて、窓を開けて、琴を吹いたその姿に心震えましたね。
奇才であった孔明だからこそなしえた欺きでした。

孔明の最期は読んでいてつらかったです。
人材の枯渇に、全てをひとりで抱え込んで仕切っていく。
三国にちらばった皇室を統一するという先代の遺言をあくまで守ろうとし、志し半ばに死にゆくことは、どんなに無念だったことでしょう。

孔明が命を削って必死に守った蜀も、30年後には魏にのっとられます。
またその魏も司馬懿の子孫に退位を迫られて滅亡します。

始祖が必死に築いたものを、苦労知らずの子孫は贅を尽くして遊びほうけて、そして滅ぼされる…歴史小説を読むとその皮肉さに切なくなりますね。


次は渋沢栄一の生涯を描いた、城山三郎の雄気堂々
を読んでいます。
一介の農家生まれの渋沢栄一が、令和の現在に一万円札になるほどまでになしえたことはなんなのか、楽しみです。